フィスコニュース


株式会社ティムス:2025年12月期中間決算説明会文字起こし(4)

*10:06JST 株式会社ティムス:2025年12月期中間決算説明会文字起こし(4)
株式会社ティムス<4891>:2025年12月期中間決算説明会文字起こし(3)の続き

2点目はTMS-008(急性腎障害向け開発プログラム)についてです。
TMS-008は、TMS-007と同じSMTPファミリーに属する化合物で、急性腎障害を適応疾患として開発を進めています。
Ph1臨床試験を完了し、4月にデータリードアウト、6月には治験総括報告書を取りまとめました。
結果として、安全性・忍容性ともに良好なデータが得られています。
Ph1臨床試験は5つのコホートで用量漸増デザイン(dose escalation)により実施しました。
現在は次の試験、Ph2臨床試験を予定しており、その実施に向けて、治験デザインを多角的に検討中です。
急性腎障害は非常に重篤な疾患でありながら、いまだ承認薬が存在しません。
当社では、過去の臨床試験の経緯等を観察しつつ、それらを踏まえ、「これなら成功できる」と考えられる慎重かつ実現的なデザインを策定中であり、精緻な検討を重ねています。

3点目は、JX09(アルドステロン合成酵素阻害剤)の進捗についてです。
JX09については、提携先のCORXEL社がオーストラリアにて健常成人を対象としたPh1臨床試験を実施中であり、開発状況に大きな変更はありませんが、他社において開発中の同様の作用機序を持つアルドステロン合成酵素阻害剤が注目を集めておりますので、ご紹介いたします。現在、我々が把握している限りにおいては、アルドステロン合成酵素阻害剤とし臨床入りしている開発品は、「Lorundrostat」、「Baxdrostat」、「JX09」と中国で開発中のものが1つあり、世界で4剤のみであります。その中では、米Mineralys社の「Lorundrostat」とアストラゼネカ社の「Baxdrostat」の開発が進展しており、これらが承認されれば、希少価値という観点から注目を浴びる可能性があると考えております。
今年の3月に「Lorundrostat」の、7月には「Baxdrostat」のPh3臨床試験の結果が発表され、いずれも良好な結果でした。具体的には、2種類以上の降圧剤を使用しても血圧が十分に下がらない「治療抵抗性高血圧」或いは「コントロール不良高血圧」の患者を対象に、プラセボ群比で8〜10mmHg程度の降圧効果を達成しています。また市場からの評価も高く、ロイターニュースの記事によれば、アストラゼネカ社は「Baxdrostat」の年間売上高をピーク時で50億ドル以上と想定しているとの情報もあり、今後、市場性についての分析も進み注目されるのでないかと、考えています。Mineralys社については、Ph3臨床試験の結果を受けて株価が2倍以上に上昇し、時価総額は30億ドルを超える水準となりました。同社は日本のベンチャーキャピタル Catalys Pacific社が主導して設立した企業であり、非常に良い成果を挙げていると認識しています。こうした事例は、当社が開発中のJX09にも大きな可能性があることを示唆するものと考えています。

トピックスも3点ございます。

1点目は開発担当取締役の交代人事がありました。

5月の定時株主総会において、開発担当取締役の稲村が退任し、新たに横田を選任いたしました。

横田は外資系製薬企業で豊富な研究開発経験を持ち、特にフランスの大手製薬会社であるサノフィ日本法人で研究開発本部長として7年間にわたりトップを務めた実績を有しております。当社の研究開発体制をさらに強化する人事であると考えております。

2点目はTMS-007の Ph1に関する論文が表彰されました。

2023年に英国医学誌 British Journal of Clinical Pharmacology に掲載されたPh1臨床試験(2014〜2015年に実施)に関する論文が、閲覧数上位10%に入る「Top Viewed Article」として選出されました。Ph1臨床試験の論文が高い注目を集めるのは珍しく、TMS-007に対する関心の高さを示す結果と考えています。

3点目は新たなアナリスト・カバレッジが開始されました。

当第2四半期終了後に、独立系調査会社「Pathology Associates」より新たに当社をカバレッジ対象に加えていただきました。

同社は主に大手製薬企業を分析対象としていますが、当社を新たに選定いただいたことは非常に光栄です。

各プロジェクトの成果とマイルストーンについてです。

TMS-007、TMS-008、JX09、および新規シーズ探索プロジェクトの各テーマは、概ね期初に掲げた計画どおり進捗しております。今期に残る課題としては、TMS-008のPh2臨床試験デザインの確定、およびJX09のPh1臨床試験完了が挙げられます。
特にTMS-008については、過去の多様な臨床試験結果を丁寧に検証しながら、成功確度を高めるための慎重な設計を進めております。引き続き、確実な前進を目指してまいります。
以上が、当社の第2四半期における主要トピックスおよび進捗状況でございます。

株式会社ティムス:2025年12月期中間決算説明会文字起こし(5)に続く



<HM>



 
【重要】株予報/株予報Proを装った偽サイト、偽アカウント、偽広告にご注意ください

株予報/株予報Pro等の当社サービスを装ったり、当社の名を騙った偽サイト、偽アカウント、偽広告が確認されております。

偽サイト及び偽アカウントは、不正サイトへの誘導、個人情報の取得及び悪用、投資詐欺に遭う可能性がございますのでアクセスされないようにご注意ください。

当社では投資勧誘は行っておりません。LINEなどのSNSを利用した投資詐欺にご注意ください。

株予報 トレンドシグナル ®

2025/10/24 15:30 現在

(更新タイミング:翌営業日8時頃)

買い   1,296 銘柄
1,411 銘柄   売り
 
 
 
9984 ソフトバンクG 売り転換
8316 三井住友FG 売り転換
8058 三菱商事 売り転換
6503 三菱電機 売り転換
4568 第一三共 売り転換



 
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社アイフィスジャパンは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社アイフィスジャパン及び情報提供者に帰属します。 TOPIX及び東証業種別株価指数の指数値及びそれらに係る標章又は商標は、株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社の知的財産です。 本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。
IFIS