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恵和 Research Memo(8):CVS実現に向けゼロからの再スタート(2)

*11:08JST 恵和 Research Memo(8):CVS実現に向けゼロからの再スタート(2)
■恵和<4251>の中期経営計画

(2) 機能製品事業
a) 医療用工程フィルム「メディテクト」
医療や介護領域の拡大を見込み、ダイアライザー製造過程での異物混入や安全視認のための透明性に関する課題に辿り着き、同社のクリーン環境でのコンタミネーション※リスクを排除したフィルム生産実績が認められた形で採用につながった。ブランドスイッチから現在では受注がコンスタントに伸び、シェアは着実に拡大しており、成長を加速する。顧客側でもダイアライザーの販売数量が伸長しており、生産能力を増強したようである。現状では日本国内のみの販売となるが、実際、経済発展の進む新興国でも人工透析療法の需要は増加しており、中国を含むアジア地域への展開を検討している。ただ、現実的には、新興国では人工透析器具を再利用するケースも散見するようで、ディスポーザブル型のダイアライザーへの需要の増加はまだ先と同社は認識している。グローバルでの本格的な需要の高まりに備え、現在は「メディテクト」を国内医療業界へ紹介するとともに見込み顧客で品質テストを行う等、水平展開への準備が進んでいる。なお、アジア地域にダイアライザーを展開する欧州メーカーにアプローチを開始したので、顧客基盤の広がりに期待したい。

※ 製造業の分野では、主に異物が原材料や製品に入り込んでしまう状態を指す。

b) クリーンエネルギー車向けフィルム「ACE」
「メディテクト」同様に、クリーンな製造環境を要するクリーンエネルギー自動車向け電池用特殊フィルム「ACE」を開発し、2020年から販売開始した。燃料電池(スタック)内では薄い板用のセルが重ねられたセパレーターが内部のエネルギー循環効率を向上させる役割を担っており、その一部で「ACE」は利用されている。現在パートナー企業として顧客と連携し開発・生産を進めるなど、採用車種の拡大は続いている。2025年12月期中間期には顧客の一時的な発注減少が発生したが、今後はリスク分散の観点からも、他用途への拡大等により、「ACE」を販売促進する方針である。

c) ウレタンフォーム用工程紙「A!Prog-UF」
約50年前に参入したウレタンフォーム用工程紙は、日本国内市場ではほぼ100%のシェアとなる。需要を見込みウレタンフォーム用工程紙「A!Prog-UF」を、新興国市場を中心にグローバル展開する。ウレタンスポンジは、ウレタン原液を化学反応により膨張させ、乾燥炉で冷やし完成となり、その全過程で「A!Prog-UF」は成型型枠として利用される。「A!Prog-UF」は工程紙の表面にフィルムがラミネートされており、ウレタン原液の沁み込み防止と、完成時に容易にフィルムと工程紙がはがれることで完成品ロスを減少させ、紙のリサイクルが可能となることで産業廃棄物削減の効果をもたらす。経済成長する新興国では生産歩留まりの低減や環境配慮へ関心が高まっており、一般的な工程紙より高価格となるものの、実際に採用を検討する企業も現れているようだ。なお、ウレタンフォーム用工程紙では海外市場はほぼ未開拓に近い状態となる。現在、東南アジア市場については既に一部顧客で新規採用を獲得しており、北米市場については、顧客にサンプル品を提出した段階で、高評価獲得から受注・長期契約へと結び付けることを想定している。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)



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